シューズ(靴)の高級ブランドは、**「英国の質実剛健な仕立て」「イタリアの色気と柔軟性」「フランスの芸術性」**という3つの異なる美学によって形作られています。

「お洒落は足元から」という言葉通り、富裕層のコミュニティにおいて、履いている靴は時計と同じかそれ以上に「その人の格」を雄弁に物語ります。

1. 紳士靴の頂点(世界最高峰の既製靴・ビスポーク)

靴好きの間で「上がり靴」とされる、圧倒的な格付けを誇るブランドです。

  • JOHN LOBB(ジョン・ロブ):キング・オブ・シューズ。現在はエルメス傘下のパリ店が既製靴の最高峰として君臨。
  • EDWARD GREEN(エドワード・グリーン):英国靴の最高傑作。繊細なフォルムと圧倒的なフィット感。
  • GAZIANO & GIRLING(ガジアーノ&ガーリング):サヴィル・ロウに店を構える、ビスポークの感性を既製靴に持ち込んだ新進気鋭の最高峰。
  • ANTHONY CLEVERLEY(アンソニー・クレバリー):伝説の職人の意志を継ぐ、極めて高い芸術性を持つ英国ブランド。

2. 芸術的皮革と色彩(フランス・イタリアの美学)

独自の染色技術やデザインで、靴を「履くアート」へと昇華させたブランドです。

  • BERLUTI(ベルルッティ):ヴェネチアレザーと「パティーヌ(染色)」の元祖。LVMHグループ。
  • CORTHAY(コルテ):フランスの芸術性を体現した、大胆なカッティングと色彩。
  • J.M. WESTON(ジェイエムウエストン):180シグニチャーローファーは、フランスの永久欠番的アイコン。
  • AUBERCY(オーベルシー):パリの家族経営を守り抜く、独創的で遊び心に溢れた名門。
  • STEFANO BEMER(ステファノ・ベーメル):イタリア・フィレンツェの至宝。革の魔術師。

3. 伝統的な英国靴(質実剛健な一生モノ)

グッドイヤー・ウェルト製法を用い、修理しながら数十年履くことを前提としたブランドです。

  • CHURCH’S(チャーチ):英国靴の代名詞。現在はプラダ傘下でファッション性も融合。
  • CROCKETT & JONES(クロケット&ジョーンズ):007(ジェームズ・ボンド)の足元を支える、世界で最もバリエーション豊かな名門。
  • TRICKER’S(トリッカーズ):チャールズ国王御用達。カントリーブーツの象徴。

4. イタリアのサルトリアル・エレガンス

軽く、柔らかく、素足で履くような快適さと色気を追求するブランドです。

  • SANTONI(サントーニ):イタリア靴の王道。レザースニーカーの質も随一。
  • TOD’S(トッズ):ドライビングシューズ(ゴンミーニ)の世界基準。
  • SILVANO LATTANZI(シルバノ・ラッタンジ):イタリア靴の帝王。圧倒的な手仕事と価格。

5. レディース・ラグジュアリー(アイコンとレッドソール)

パーティやレッドカーペットを象徴する、華やかさと官能のブランドです。

  • CHRISTIAN LOUBOUTIN(クリスチャン・ルブタン):情熱のレッドソール。
  • MANOLO BLAHNIK(マノロ・ブラニク):「靴の貴公子」。走れるパンプスと呼ばれる究極のバランス。
  • JIMMY CHOO(ジミー・チュウ):現代的なエレガンスと圧倒的なハリウッド支持。
  • ROGER VIVIER(ロジェ・ヴィヴィエ):バックルシューズの元祖。エリザベス女王の戴冠式でも採用。
  • GIANVITO ROSSI(ジャンヴィト・ロッシ):現代で最も美しいシルエットを追求。

6. 現代のラグジュアリー・スニーカー

現在の富裕層のライフスタイル(オフタイム)を定義するブランドです。

  • LORO PIANA(ロロ・ピアーナ):オープン・ウォーク。ホワイトソールのスリッポンはもはや富裕層の制服。
  • GOLDEN GOOSE(ゴールデングース):ヴィンテージ加工を施したラグジュアリースニーカーの先駆。
  • BRUNELLO CUCINELLI(ブルネロ・クチネリ):最高の素材を用いたクリーンなスニーカー。