2. 全体像の理解:クロケット&ジョーンズが「選ばれる」3つの理由

単なる老舗というだけでなく、常に進化し続けるその姿勢がファンを惹きつけます。

① 「ラスト(木型)」の豊富さ

彼らは世界で最も多くの木型を持っているブランドの一つです。シュッとした「パリ顔」から、ぽってりとした「英国顔」、さらには日本人の踵に合わせた「ジャパンラスト」まで、足型と好みに合わせた「運命の一足」に必ず出会えます。

② 2つのグレード展開

最高級の素材と手間をかけた「ハンドグレード・ライン」と、実用性とコストパフォーマンスに優れた「メイン・ライン」の2段構え。予算や用途に合わせて、最高のクオリティを選択できる仕組みが整っています。

③ ファッション・トレンドへの感度

古臭い伝統に固執するだけでなく、セレクトショップの別注モデルなどを通じて、今の空気に合う靴を次々と生み出しています。例えば「タッセルローファー」を日本で定番化させたのも、彼らの「キャベンディッシュ」の功績と言えます。

初心者がまず覚えるべき「クロケット 3大名作」

モデル名スタイルここが凄い!
オードリー
(Audley)
ストレートチップハンドグレードの代名詞。ラスト337(パリラスト)を採用した、究極の美フォルム。
キャベンディッシュ3
(Cavendish 3)
タッセルローファー日本人の踵に合わせて改良された名作。オンオフ問わず使える爆発的人気モデル。
モールトン
(Moreton)
Uチップ幅広なラスト292を採用。タフなリッジウェイソールで、雨の日も最強の相棒。

3. 基本用語・概念のやさしい解説

● ハンドグレード vs メインライン

たとえ話: 「メインラインは『毎日を支える高性能な乗用車』。これに対してハンドグレードは、より上質な革を使い、靴底の縫い目を隠す(ヒドゥンチャネル)などの意匠を凝らした『最高級のラグジュアリーセダン』です。勝負靴ならハンドグレードがおすすめです」

● ラスト337 (通称:パリラスト)

クロケットを一躍有名にした木型。少し長く、わずかに角ばったつま先が、イギリスの伝統とフランスのエレガンスを融合させたと絶賛されました。「オードリー」に採用されています。

● ラスト375 (ジャパンラスト)

「キャベンディッシュ3」などに採用されている木型。欧米人に比べて踵が小さい日本人のために、踵部分だけを小さく(小振りに)設計し直した、抜群のホールド感を誇る木型です。

💡 初心者が知っておくべき「007とクロケット」

映画『スカイフォール』以降、ジェームズ・ボンドはクロケット&ジョーンズの靴を愛用しています。特に劇中で履かれた「アレックス(Alex)」や「テットベリー(Tetbury)」は、今や世界中で完売が相次ぐ人気モデルとなりました。ボンドのような「隙のない男」を演出するなら、最適な選択です。

4. まとめ:初心者がまずやるべきこと

  • 1まずは「オードリー」と「コンサル(チャーチ)」を比べる: どちらも名作ですが、クロケット(オードリー)の方が少し都会的でシュッとしているのが分かるはずです。
  • 2「キャベンディッシュ3」を脱ぎ履きしてみる: 踵が抜けない、日本人のための極上フィッティングをぜひ店舗で体感してください。
  • 3ソール(底)を見てグレードを見分ける: ソールが半カラス仕上げ(2色塗り)で、縫い目が見えないのがハンドグレード。ここを覚えるだけで、あなたはもう「通」です。

【最初のアクション】

まずは「クロケット&ジョーンズ オードリー 経年変化」で検索してみてください。最高級のカーフが放つ、鈍いけれど深い光沢。それを自分の足元で育てる喜びこそが、クロケット&ジョーンズを手に入れる最大の理由です。