2. 全体像の理解:J.M.M.が「狂乱」を巻き起こす3つの理由

アイウェアの常識を覆した、その過剰なまでのこだわりを紐解きます。

① 「10mm厚」が生む彫刻的な立体感

通常のメガネが4〜5mm厚であるのに対し、J.M.M.は最大10mmのアセテートを使用します。それを熟練職人が削り出し、磨き上げることで、平面的なメガネにはない「陰影」と「力強さ」が顔立ちに宿ります。

② 鯖江(日本)が誇る最高峰のクラフツマンシップ

デザインはLAですが、製造はすべて日本の福井県・鯖江。特に「テレビジョンカット」と呼ばれる内側への大胆な削り込みや、複雑な形状の磨き込みは、日本の職人にしか成し得ない芸術の領域です。

③ 全モデルが「限定生産」というロマン

すべてのフレームのテンプル内側に「1/500」といったシリアルナンバーが刻まれています。再生産をしない方針のため、各モデルは発表の瞬間からヴィンテージ予備軍。この「一期一会」の出会いが、収集欲を激しく刺激します。

初心者がまず覚えるべき「3大アイコンモデル」

モデル名オマージュ対象特徴
ZEPHIRIN
(ゼフィリン)
聖人・教皇J.M.M.を代表する小ぶりなウェリントン。知性と武骨さが同居する、最初の一本に最適な名作。
DEALAN
(ディラン)
ボブ・ディラン若き日のディランが愛用したキャットアイを再構築。圧倒的な色気とロックなオーラ。
LOEWY
(ローウィ)
レイモンド・ローウィインダストリアルデザインの巨匠に着想。スクエアに近い肉厚フォルムが力強い印象。

3. 基本用語・概念のやさしい解説

● アローヘッド (Arrowhead)

「フロントの端に配置された『矢じり』の形の飾り鋲です。ネイティブアメリカンの文化に着想を得たもので、シルバー925や18Kゴールドで作られています。これがJ.M.M.であることを示す最大の証です」

● 拍車型リベット (Spur Rivets)

テンプルの合わせ目に配置された、カウボーイの拍車をモチーフにしたヒンジ。細かい部分まで「アメリカ西部開拓時代のロマン」と「フレンチ・エレガンス」が融合しています。

● パッケージングの豪華さ

イタリア製の高級レザーケース、職人のサイン入り証明書、シルク製スカーフなど。箱を開けた瞬間から「特別な体験」が始まります。このホスピタリティこそが、J.M.M.が「アイウェアの宝石」と呼ばれる理由です。

💡 初心者が知っておくべき「重さ」と「フィッティング」

J.M.M.は正直、軽くはありません。しかし、その重厚感こそがステータス。鯖江の高い技術による「鼻盛り」や、重心を計算した設計により、数値以上の快適さを実現しています。購入時は必ず腕の良い職人のいる店舗で、自分の耳の形に合わせた調整を行いましょう。

4. まとめ:初心者がまずやるべきこと

  • 1まずは「ZEPHIRIN」を鏡の前で掛けてみる: その瞬間、自分の顔立ちがドラマチックに強調されることに驚くはずです。
  • 2フレームを真横から眺める: 10mm厚の迫力。これほどまでに「横顔」に説得力を与えるアイウェアは他にありません。
  • 3シリアルナンバーを確認する: 「世界で自分を含め数百人しか持っていない」という高揚感を噛み締めてください。

【最初のアクション】

まずは「JACQUES MARIE MAGE Archive」で公式ギャラリーを見てみてください。映画のワンシーンのようなヴィジュアル。ブランドが描く壮大な世界観に触れることで、一本10万円を超えるその価格が「安すぎる」とすら思えてくるはずです。