2. 全体像の理解:ジョン・ロブを神格化する「3つの理由」

ジョン・ロブが他のブランドと一線を画す背景には、揺るぎない品質へのこだわりがあります。

① エルメス譲りの「革質」

ジョン・ロブの既製靴部門は1976年からエルメスの傘下にあります。そのため、世界最高峰のタンナーから「1番いい革(トップクオリティ)」を優先的に確保できる特権を持っています。きめ細かく、磨けば磨くほど深みが増す革質は、他ブランドの追随を許しません。

② 普遍的な「ラスト(木型)」の美

靴の形を決定づける木型。ジョン・ロブには「7000番」や「8695番」といった伝説的なラストが存在します。これらは数十年経っても古臭さを感じさせない完璧なバランスを誇り、世界中の紳士の足元を美しく彩ってきました。

③ 究極の「グッドイヤーウェルト製法」

190もの工程を経て、職人が一足一足丁寧に仕上げます。非常に堅牢でありながら、履き込むほどに中底が自分の足の形に沈み込み、唯一無二のフィット感へと育っていきます。もちろんソール交換も可能で、20年、30年と履き続けることができます。

初心者がまず覚えるべき「ジョン・ロブ 3大傑作」

モデル名スタイル特徴
シティ II
(City II)
ストレートチップ「世界一美しいキャップトゥ」と称される、究極の冠婚葬祭靴。
ロペス
(Lopez)
ローファーサドル部分の楕円形の穴が特徴。上品な休日の代名詞。
ウィリアム
(William)
ダブルモンクウィンザー公が特注したのが始まり。重厚かつエレガント。

3. 基本用語・概念のやさしい解説

● ロンドン・ロブ と パリ・ロブ

たとえ話: 「実は2つのジョン・ロブがあります。ロンドンにあるのは創業家が営むビスポーク専門店(通称ロンドン・ロブ)。そして私たちがデパートなどで目にする既製靴の最高峰が、エルメス傘下のブランド(通称パリ・ロブ)です。どちらも超一流ですが、ブランドとしては別物と考えると分かりやすいです」

● ミュージアムカーフ

ジョン・ロブを象徴する、ムラ感のある美しい染色を施したレザー。アンティークのような奥行きのある表情が特徴で、靴に芸術品のような品格を与えます。

● ウィズ (Width)

足の「幅」のこと。ジョン・ロブは「Eウィズ(標準)」や「EEウィズ(広め)」など、同じサイズでも幅を選べるモデルがあります。自分の足に完璧にフィットさせるための重要な指標です。

💡 初心者が知っておくべき「バイリクエスト」

ジョン・ロブでは、年に数回「バイリクエスト」というオーダー会が開催されます。既存のモデルから好きな革、色、ソールを選んで自分だけの一足を注文できる特別な機会です。通常価格にチャージなしで作れる期間もあり、多くのファンがこの時期を心待ちにしています。

4. まとめ:初心者がまずやるべきこと

  • 1まずは「シティII」をその目で見る: ストレートチップという最もシンプルな靴で、なぜここまで差が出るのか。その革のキメの細かさと、ステッチの正確さに注目してください。
  • 2「自分のサイズ」をプロに測ってもらう: ジョン・ロブの靴は一生モノです。適当なサイズ選びは禁物。直営店で自分の正確なサイズと適したラストを教えてもらいましょう。
  • 3シューツリーの重要性を知る: ジョン・ロブの純正シューツリーは、その靴を完璧な状態で保つために設計されています。靴を買う際は、必ずセットで手に入れるのが鉄則です。

【最初のアクション】

「ジョン・ロブ シティ2 経年変化」で検索してみてください。10年、20年と履き込まれ、手入れされた靴が放つ、鈍く深い輝き。それこそが、あなたがこれから手に入れる「時間の価値」そのものです。